執事、シェフ、シャネルのトイレタリーなど、今や世界の航空機は富裕層を取り込むための様々なサービスを導入している。
背景にはプライベートジェット利用者を取り込みたいという狙いがあるようだ。
プライベートジェットはコストが高く、途中で給油が必要になるケースもあり、サービスの質を向上させることで、これらに不満を感じている富裕層を呼び込めると考えているのだろう。
エティハド航空もそのひとつで、2014年12月に約11.6平方メートルのマンション型個室「ザ・レジデンス」をオープンした。
「ザ・レジデンス」には、ザボイ・ホテルで訓練を受けた執事が1人ずつ付き、食事は何でもオーダーできる。
リビングには32インチのテレビがあり、シャワー付きの専用バスルームやベッドルームも完備され、まさに高級マンションの一室をそのまま航空機に入れ込んだかのような空間が広がる。
もちろんプライバシーは完璧に保護され、他の乗客や乗務員と顔を合わせることはない。
料金はロンドン・アブダビ間の8時間のフライトで片道2万ドル(約240万円)。
顧客は政府関係者、投資会社幹部、著名人と様々。
エティハド航空のホーガンCEOは「私たちは、2階建て航空機の機首部分のスペースを使って何か違ったものを生み出すことにチャンスを見いだした」と話す。